はりとおキュウの話


作成日:2016年9月12日
大分類:身体のあちこちが痛い時の鍼灸治療
小分類:神経痛 鍼灸 CRPS 複合性局所疼痛症候群 鍼灸
タイトル:京田辺市たわ鍼灸院|神経痛 鍼灸 神経障害性疼痛(CRPS) 複合性局所疼痛症候群 治療 

◆京都府・京田辺市の“たわ鍼灸院”です。◆
(TEL:0774-65-2040)www.tawa-shinkyuin.com/

難治性疼痛疾患の中に神経障害性疼痛、CRPS
(複合性局所疼痛症候群:complex regional pain syndrome)
が有ります。


この病気は
全身のあちこちに
“非常に強い”
痛みが起こり。

日常の生活に
支障をきたします。

このような状態を
改善するのが
日本独自の治療方法として
再構築された鍼灸治療です。

当院の
治療の考え方は。

痛みを感じる
局所の治療の他に。

身体の異常は
エネルギーの
基本である
気の流れが滞ったり。

不足したりすることでも
起こると
考えておりますので。

気の通り道である
経絡や
反応が現れる
ツボ(経穴)を刺激して。

身体全体の隅々まで
気を
巡らせることで。

身体の
バランス調整が
可能となり。

これが
痛みに対して
一層の治療効果を
発揮させていると
考えております

連日
多数の利用者からも
好評を得ております。

CRPSの、お話です。

この病気は

 ◆神経の損傷が認められないような。
 ◆骨折などの外傷後に。

 ◆交感神経の過敏性と関連して
 ◆四肢に激しい痛みを感じる。

  Type-Ⅰ

  反射性交感神経性萎縮症
  または
  反射性交感神経性ジストロフィー

◆神経の損傷が原因で発症する。

 Type-Ⅱ
 カウザルギー

 に分類されています。


原因
 明確な原因を特定できない場合も有りますが。
 
 ・骨折、脱臼、捻挫、刺創、切創などの外傷
 
 ・脊椎・脊髄疾患、感染、手術、反復運動障害
 
 ・何度も同じ箇所を傷つけてしまう累積外傷疾患
  などが有ります。


症状
 ・アロディニア

  皮膚をなでると痛みを感じる。


 ・痛覚過敏
  
  ピンで皮膚を刺激したときに
  健常部位よりも強い痛みを感じる状態。


 ・異常痛
  
  痛覚は鈍麻しているが。
  
  閾値を越えると
  異常に強い不快な痛みを感じる。
 
  放散性で
  痛みの部位を患者自身が指摘しにくい。


 ・灼熱痛


 ・皮膚色変化
  
  発赤,紅潮,チアノー
  青白い,斑状の変化など。


 ・発汗異常
  
  過剰,過少発汗停止。


 ・皮膚温度の異常
  
  温度上昇あるいは低下。


 ・筋萎縮,筋力低下


 ・浮腫,皮膚萎縮と皮膚色素沈着


 ・皮膚のしわの消失と光沢化


 ・体毛の増多あるいは消失


 ・爪の隆起,湾曲,非薄化,脆弱化


 ・皮下組織の萎縮あるいは肥厚


 ・デュプイトラン拘縮

  あるいはその他の拘縮。


 ・関節の可動域制限

  急性あるいは慢性関節炎。


 ・骨萎縮,骨粗鬆症
  
  斑状,限局性あるいは
  広範に拡大する。


 ・筋萎縮、筋力低下


 ・不随意運動

  振戦,ジストニア,痙縮。


 ・尿道括約筋の機能異常

 などが見られますが。


 この中でも
 アロディニア、痛覚過敏などの。

 痛みの症状を
 強く訴える事が非常に多いです。


CRPSの判定指標

 CRPSType-Ⅰ・Ⅱには
 別々の診断基準が有りますが。

 症状の現れ方には
 神経損傷の有無は
 関係しないことが判明したので。

 CRPS Type-Ⅰ・Ⅱの区別なく
 CRPSかどうかに限って判定する時には。

 厚生労働省CRPS研究班が作成した
“日本版CRPS判定指標”が提唱されています。


判定指標です。

臨床用CRPS判定指標  

A 病気のいずれかの時期に。

  以下の自覚症状のうち
  2項目以上該当すること。
  

  ただし

  それぞれの項目内の
  いずれかの症状を満たせばよい。   

  
  1.皮膚・爪・毛のうち、
   いずれかに萎縮性変化。
  
   (症状の所を見て下さい。)


  2.関節可動域制限


  3.持続性ないしは不釣合いな痛み。

    しびれたような
    針で刺すような痛み
   (患者が自発的に述べる)。
    
    知覚過敏。


  4.発汗の更新ないしは低下。


  5.浮腫。


B 診察時において
  以下の他覚所見の項目を
  2項目以上該当すること。


  1.皮膚・爪・毛のうち
   いずれかに萎縮性変化。
  (症状の所を見て下さい。)


  2.関節可動域制限。


  3.触刺激ないしは
    熱刺激によって認められる
    アロデイニア。

    ピンプリックで
    認められる痛覚過敏。
  

  4.発汗の亢進ないしは低下。


  5.浮腫。                


※但し書き1

・1994年のIASP(国際疼痛学会)
 のCRPS診断基準を満たし。

・複数の専門医がCRPSと
 分類することを妥当と判断した患者群と。

 四肢の痛みを有する
 CRPS以外の患者とを弁別する指標である。

・臨床用判定指標を用いることにより。

 感度82.6%
 特異度78.8%

 で判定でき。

・研究用判定指標により

 感度59%
 特異度91.8%

 で判定できる。


研究用CRPS判定指標        

A 病気のいずれかの時期に。
  以下の自覚症状のうち
  3項目以上該当すること。
  

  ただし

  それぞれの項目内の
  いずれかの症状を満たせばよい。


  1.皮膚・爪・毛のうち
   いずれかに萎縮性変化。


  2.関節可動域制限。
  

  3.持続性ないしは不釣合いな痛み、
    しびれたような
    針で刺すような痛み。
    (患者が自発的に述べる)
    
    知覚過敏。

  
  4.発汗の亢進ないしは低下。

  
  5.浮腫。


B 診察時において。
  以下の他覚所見の項目を
  3項目以上該当すること。


  1.皮膚・爪・毛のうち
   いずれかに萎縮性変化。


  2.関節可動域制限。


  3.触刺激ないしは
    熱刺激によって認められる
    アロデイニア。

    ピンプリックで
    認められる痛覚過敏。


  4.発汗の亢進ないしは低下。


  5.浮腫。


※但し書き2

 臨床用判定指標は

 治療方針の決定
 専門施設への紹介判断など
 使用されることを目的として作成した。

 治療法の有効性の評価など
 均一な患者群を
 対象とすることが望まれる場合には。

 研究用判定指標を採用されたい。


・外傷歴がある患者の遷延する症状が。

 CRPSによるものであるかを。
 判断する状況(補償や訴訟など)で
 使用するべきでない。

また

重症度・後遺障害の
有無の判定指標ではない。