はりとおキュウの話


作成日:2023年6月22日更新
大分類:老後の老化予防の鍼灸
小分類:サルコペニア(筋減弱症)、鍼灸治療
タイトル:京田辺市たわ鍼灸院|サルコペニア(老化、加齢、筋減弱症)の鍼灸治療 

◆京都府・京田辺市の“たわ鍼灸院”です。◆
(TEL:0774-65-2040)
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高齢になるに従って手足の筋肉の量や、機能が減少していく状態を、サルコペニア(筋減弱症)と言います。


人間の筋力は25~30歳くらいが最も筋力がある時期とされていますが
その後は徐々に低下し50~60歳以降は筋力の低下がより進行します。
 
筋肉を鍛えていないと30代を境にして筋肉の細胞は徐々に減っていき。

次第に体を支えられなくなっていきます。

サルコペニアのような状態が高齢者の転倒・骨折を引き起こす
原因の一つとして考えられています。


サルコペニアは筋肉量の低下に身体能力の低下のいずれかが合わさったものです。

サルコペニアを判定する指標の中で身近にできる簡便な指標を紹介します。

まず第一に握力が挙げられます。

  日常生活に

何らかの支障をきたすリスクが高くなる握力の値は。
   
   男性で25 kg。

   女性で20 kg

以下であると推定されています。


二番目には歩行速度が挙げられています。

 1秒間あたりの歩く速度が80センチ以下が異常とされていますが。
 80センチ以下の歩行速度で日常生活に障害のない高齢者はほとんど存在しないと言われています。

日本人でも要支援の状態を判定するためには。
歩行速度が1秒間あたり1メートル 以下を採用した方がよいのではないかと書かれています。
  
ちなみに歩行速度の目安としては横断歩道の青信号は
1秒間で1メートルの速さで渡りきれるように設計されているそうで。

短めの青信号で横断歩道を渡りきれないような方は
歩行速度が低下しているかもしれません。

また

若者の横断歩道の平均歩行速度は高齢者の
倍の速度で歩行していると言われており。
  
若者が渡りきった時に高齢者が
横断歩道の中央に達しているかどうかで
歩行速度が判断できると言われています。


原因

原因には

一次性サルコペニア

・加齢のみが原因の場合。
(本来のサルコペニアを指しています)

・明確な原因はわかってはいませんが

  加齢に伴う慢性炎症
  ホルモンの低下

  運動神経の変化
  インスリン抵抗性

 などが言われています。


二次性サルコペニア

・日常の活動に関連。

 極端な運動不足

   長期の寝たきりなどによって
   廃用性筋萎縮のような
   状態になった時に起こります。
   
  ただし
  
  廃用症候群の約9割には
  低栄養も合わさって起こっているようです。


・栄養に関連。

  手足の筋肉の重さは筋肉の
  タンパク質の量が関係しています。
 

  高齢者では筋肉内での
  タンパク質を合成する量が。
  
  分解する量を下回る状態になることが原因と考えられます。
 
  その他

  日々の栄養状態や蛋白質の摂取不足。

  神経性食思不振症や不適切な栄養管理によって生じます。

・疾患に関連

  重症臓器不全
 (心臓,肺,肝臓,腎臓,脳)
 
  炎症性疾患

  悪性腫瘍や内分泌疾患

   
予防法

  以下に記載している有酸素運動と無酸素運動を組み合わせて下さい。

  サルコペニアの予防する運動で気お付けなければいけないことは。
  無理な運動は危険を伴うことがありますので。

   ①自己に合った運動を選択する。
  
   ②一回の時間を短くして回数を多くする

   ①・②のことを行えば効果が得られるとされています。

   また、全身運動を行った方が良いそうです。


  運動を行う環境は自宅や屋内などで楽しく毎日気楽にできる運動を
  行うよう工夫をすることが大事だと言われています。
   
     (継続は力なりです。)


有酸素運動

 ウォーキングやジョギング

  エアロビクス

  サイクリングなどがこれにあたります。
 

  酸素を使って脂肪を燃焼させて
  エネルギーを作り出すことから。
  有酸素運動と呼んでいます。


 この運動では筋肉の量は増えないとされていますが
 持久力が付いた疲れにくい身体になりますので。
 日々の活動量の増加につながり、次の項目に書いてある 
 無酸素運動をしやすくすることにもなります。


無酸素運動

  短距離走競技やバーベルなどを使った筋力トレーニング。
  

  ブリッジ・横向き(側臥位)や、うつ伏せ(腹臥位)になって
  足を上げ下げする運動などが有ります。

 この運動では酸素を使わずにエネルギーを作り出していることから。
  無酸素運動と呼んでいます。


 無酸素運動は筋肉の量に直接関係すると言われています。
  
  しかし、運動がきついと筋肉を傷めたり、血圧があがったりすることが
  ありますので十分に注意してください。
  筋力トレーニングをする前後には必ずストレッチなどの
  準備体操をしましょう。

以上のようなサルコペニアの予防を目的とした運動を効率的に行うためには、運動後に起こる筋疲労や痛みを軽くしてやることが重要です。
鍼灸治療は筋肉内環境を身体にとって非常に良い方向に向かわせることができる治療法になります。