はりとおキュウの話
作成日:2019年2月5日更新
大分類:代謝性疾患の鍼灸治療
小分類:鍼灸治療、偽痛風
タイトル:京田辺市たわ鍼灸院|偽痛風 鍼灸
◆京都府・京田辺市の“たわ鍼灸院”です。◆
(TEL:0774-65-2040)
www.tawa-shinkyuin.com/
偽痛風とは
一時的にまたは繰り返して
関節が腫脹し熱を持ち。
痛風のように
激しい痛みがみられるものです。
痛風では
関節内に尿酸の結晶ができることにより
関節炎が生じますが。
偽痛風は。
尿酸以外の結晶によって
一過性、または反復性に痛風のような
激しい関節炎を引き起こします。
偽痛風では、関節内に主として
ピロリン酸カルシウムの結晶ができ。
またこのピロリン酸カルシウムの結晶で
軟骨の石灰化を伴うことから。
ピロリン酸カルシウム結晶沈着症や。
軟骨石灰化症と呼ばれています。
偽痛風と同じように
結晶化が原因で起こる関節炎には。
塩基性リン酸カルシウム結晶である
ハイドロキシアパタイトなどが。
引き金で発症する
ヒドロキシアパタイト誘発性関節炎や。
(例えば、石灰沈着性腱板炎)
シュウ酸カルシウム結晶
ステロイド結晶などが
原因で起こる関節炎があり。
このように痛風や
偽痛風も含めて何らかの物質が。
体内で結晶化することが
原因で起こる関節炎を
結晶誘発性関節炎と呼んでいます。
偽痛風の原因は
まだはっきりわかっていません。
ピロリン酸は新陳代謝の過程で作られ
普通は肝臓で分解されますが。
高齢になると。
肝機能の低下によって
ピロリン酸が分解しきれず。
血液中のカルシウムと結合して
作られた結晶が。
膝の半月板や
関節の滑膜などに沈着します。
そして
軟骨内の結晶が
酵素や外力による関節破壊により
関節腔内へ脱落し。
脱落した結晶を
白血球が攻撃したときに
放出されたさまざまな
化学物質で炎症が益々強くなって。
関節の痛み
全身の発熱といった症状を
引き起こしたりすると考えられています。
結晶があっても
関節炎を起こさないこともあります。
男女比は1:2〜3で女性に多く。
痛風のように
年令に関係なく発症するのではなく。
65歳から80歳くらいと
高齢であるのが特徴です。
また、痛風と違って遺伝的要素が強いとも
考えられているのがこの疾患の特徴です。
症状としては。
関節に激烈な痛みがおこり
発熱を伴います。
ほとんどは単関節炎で
膝関節にもっとも起こりやすく。
他に、肩、足、手
股関節などにも現れることがあります。
膝関節の場合
発作のないときには
通常の変形性関節症のような
病像をとりますが。
多くの患者さんでは
膝の変形と動作開始時。
もしくは
歩行時の痛みなどが現れる
変形性関節症に
移行すると言われています。
検査・診断は
レントゲンで軟骨石灰化が生じやすい。
●膝関節
●手首の三角軟骨・靱帯
●骨盤の恥骨結合線維軟骨
の3カ所の
石灰化像(よけいに白く映る)の存在と。
関節液内の
ピロリン酸カルシウム結晶の確認の
両者により、診断できます。
偽痛風の病型は6つあります
・A型 膝や足の関節に急性関節炎が発症します。
手や肘に症状が出る場合も。
・B型 慢性的な痛みや
炎症の箇所が多くの関節に見られます。
・C型 慢性関節炎に加え、急性発作も起こるタイプ。
膝関節に多い。
・D型 C型と似ていますが、急性発作を伴いません。
・E型 偽痛風の中でも5割を占めるタイプ。
石灰沈着が認められるもの。
・F型 骨・関節破壊が生じるもの。
機能障害を伴います。
治療法
たわ鍼灸院では
体質改善を目的とした
鍼灸治療を行うことにより
症状の改善を目指します。
その他
食事に関してですが。
痛風のような食事制限は
特に無いとされています。
ただ、ステロイドを使用している場合は
肥満
や
糖尿病の傾向。
コレステロールの上昇。
などが
起こりやすいので。
過食
や
脂肪のとりすぎには注意が必要で。
このことが荷重関節である
膝関節を保護することになり。
関節変形の予防につながります。