はりとおキュウの話


作成日:2021年7月20日更新
大分類:腹部の鍼灸治療
小分類:鍼灸治療 腹痛 下痢 過敏性腸症候群 IBS
タイトル:京田辺市たわ鍼灸院|過敏 下痢 便秘 過敏性腸症候群 鍼灸治療 

京都府、京田辺の“たわ鍼灸院”です。
(TEL:0774-65-2040)
www.tawa-shinkyuin.com/

No52.の胃 十二指腸障害 過敏性腸症候群も合わせてお読みください。

鍼灸:治療、下痢【過敏性腸症候群、IBS】


腸には異常が無いのに
腹が痛くなって下痢や便秘が起こり
排便すると痛みが軽くなる。

このような状態で考えられる病気に過敏性腸症候群があります。

最近3ヶ月間月に4日以上腹痛が繰り返し起こり
次の項目の2つ以上があること。

 1.排便と症状が関連する
 2.排便頻度の変化を伴う
 3.便性状の変化を伴う

期間としては6ヶ月以上前から症状があり
最近3ヶ月間は上記基準をみたすこと

ストレスが原因で自律神経に異常を来して
腸の動きに障害をきたすことで起こります。

当院の鍼灸治療では
次のようなタイプに分けて
治療穴を選んでおります。

①下痢と便秘をくりかえす。
・お腹が張ったような感じ。
・残便感がある。
・ストレスにより症状が悪化する。

②軟便。
・もともと下痢しやすい。
・お腹がしくしく痛む。
・冷たいものを口にすると直ぐに下痢になる。
・水様状の便あるいは軟便。
・お腹が鳴ったり腹痛が良く起こる。
・疲労により症状が悪化する。

③お腹が脹りやすい。
・便意をあまりもよおさない。
・不眠、動悸や息切れがする。
・疲れやすくいつも倦怠感がある。

④水っぽい下痢が多い。
・朝早く便意で目を覚ますことがある。
・寒がり。
・とくに腰や下半身が冷えやすい。
・冬季や冷えにより症状が悪化する。
・顔面や肢体がむくむ。

⑤胃もたれや吐き気をもよおすことがある。
・口の中が不快。
・お酒、脂っこいもの、辛いもの
 などを食べると症状が悪化する。

当院で治療された患者様の感想では。

治療後は
手足とお腹の辺りに温もりを感じ
ポカポカするような気持ち良さと。

肩こりや腰痛などの症状も
一緒に軽減して元気が戻って行きた。

と言っておられます。


今どきの過敏性腸症候群
のお話です。

原因
◆不安や緊張などの精神的ストレス

 不安や過度に緊張すると
 頻繁にお腹が痛くなったり
 トイレに行きたくなるようなら
 過敏性腸症候群の可能性があります。

◆過労や睡眠不足などの身体的ストレス

 過労や睡眠不足による疲労や
 不規則な食生活が続くと
 腸の動きに変化が生じます。

 動きすぎて下痢を引き起こしたり
 動きが鈍くなって便秘を引き起こすことになります。

症状
 過敏性腸症候群には
  
 ◆下痢型と便秘型
 ◆そして下痢と便秘が
  数日ごとに交互にあらわれる
  交替型があります。

 下痢型
  急な腹痛と便意をともなう1日3回以上
  水のような便が出ます。

便秘型
  週3回以下に排便回数が減少します。
  
  排便時には腹痛をともない
  強く力まないと便が出ないことがほとんどです。
 
  便が出てもウサギの糞状の
  硬いコロコロとした便で
  残便感が残ります。

 混合型
  下利型と便秘型の症状を繰り返すタイプです。

 Rome IIIの過敏性腸症候群の診断基準
  診断の6ヶ月以上前から症状があり
  最近3ヶ月の間は基準を満たしている。

基準
●過去3ヶ月のうち1ヶ月に
 3日以上反復する
 腹痛または不快症状が有る。
 
  ・不快症状とは疼痛と表現できない
   不愉快な感覚を言う。

  ・週2日以上の疼痛/不快感があれば
   条件を満たすとしています。
  
●下記のうち2つ以上を伴う。

 ・排便により症状が改善する 
 ・発症時に排便頻度が変化する 
 ・発症時に便形状(外観)の変化がある。


予防法
生活環境を整える
 できうる限り食事は3食べる。
 暴飲暴食を避ける。
 睡眠や休養を十分にとる。
 朝の排便を習慣づける。

ここで重要なのが食事療法や
運動療法になります。

食事療法
下痢の場合
 香辛料や冷たい飲食物
 脂っこいものなどは避けましょう。

 乳製品やアルコールも
 下痢の原因になることがあるので
 注意しましょう。

便秘の場合
 香辛料など刺激の強い
 食品は避けつつ。

 水分や食物線維を多く摂れるような
 食事を心がけていきます。

運動療法 
 適度な運動は
 腸の働きを整える効果が期待できるほか
 気分転換・ストレス解消にもなります。

 体操や散歩などの
 軽い運動を生活に取り入れましょう。